旧カミクズヒロイ

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2006年9月18日から24日の都城男女共同参画条例問題まとめ

2006年9月11日から17日の都城男女共同参画条例問題まとめから続き。

この三週間ほどこの問題を Web を通して追ってきた。同性愛者としての立場から性的指向に関する記述の削除を批判するものが多いのに対して、「または性的指向にかかわらず」とともに削除された「性別」、またリプロダクティヴライツに関する表現の後退を言及する記事はほとんど見つけることができなかった。「性的指向」とともに「性別」も「すべての人」に丸め込まれた点はジェンダー・センシティヴの観点から考えることがあるように思われるし、リプロダクティヴライツについても問題がある。(´・ω・)どうすんの? それぞれの立場の違いはともかく、社会の中での性のあり方という課題に対処するために戦略的意志を持って連携できるかどうか、大きな節目が来ているのではないかと思ってみたりなんかした。

なお指の勢いに任せてたらたら書くと、相手は単にホモフォビアなのではない。都城市でのこの動きは、国政の傾向と歩調を合わせている。相手は明治体制的な家族制度と性別規範の保守を指向している。それは政治的には八釜し屋の愛国心によって装飾される全体主義的統治に都合がよい。民主主義的自治、それを支える自由と平等を獲得してゆくためには、各市民が個別に主題とする課題に取り組みつつも、より広い範囲に見通しをきかせる必要があるだろう。