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論説:経歴は詐称すべきだ

地球の太平洋西北の列島国、日本で山谷えり子首相補佐官の経歴詐称が取りざたされている。二年ほど前には野党議員の学歴詐称が大騒動になったこともあり、日本国民は経歴の詐称を嫌うようだ。だが待ってほしい。経歴詐称はそんなに悪いことなのだろうか。

二年前の古賀潤一郎衆院議員(当時)の事件では、ペパーダイン大を卒業したと詐称したとして、市民団体から告発されるなど、大きな非難の声が沸き起こった。しかし、議員やその候補者が過去に単位不足で大学を卒業できなかったと分かったところで、一体どんな有益なことがあるというのだろうか。

人間というのは日々変わるものだ。立派そうな大学を出ていると思ったら下らない汚職で失脚したり、貧乏でろくに教育も受けていない者が大発明をして産業を変えたり、理路整然とした論文を書いた科学者が晩年になって珍談奇説に走ることもある。だから、その人の学校歴や職業歴など、今の、またこれからのその人を見る上で役に立たない。

これに比べて、最近になってその人が捏造した経歴には、その人が今まさに持っている理想が表われている。ペパーダイン大を出られなかったことより、ペパーダイン大を出たことにしたいと思っているということの方が、よほど今現在のその人を表している。したがって、実際の経歴よりも、詐称された経歴の方が、ずっと有用であるのは、地球人にとって月を見るより明らかなことであるはずだ。

つまり、この場合の問題とは、その人が経歴を詐称したことではなくて、誰の経歴が本当で、誰が経歴を偽っているのか、暴かれるまで分からないということだ。最初から誰もが経歴を詐称していると分かっていれば、何も問題はない。日本人は経歴詐称に怒るのではなくて、経歴詐称の義務化に向けて議論を進めていくべきなのだ。

※この記事は月世界日報社との契約により、カミクズヒロイ編集部が翻訳しています。

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